つわり中、「水分がとれない」「何を飲んでも気持ち悪い」と悩んでいませんか。
水さえ受けつけない。
飲んでもすぐ吐いてしまう。
つわりで水分が取れない状態が続くと、「脱水症状にならないか」と不安になりますよね。
「このままで大丈夫?」
「どのくらい飲めなかったら受診したほうがいいの?」
そんな不安を感じる方も少なくありません。
妊娠中はもともと必要な水分量が増えるため、つわりで飲めない状態が続くと、脱水が心配になることもあります。
私自身は水分は比較的取れていましたが、つわり中は体調の変化が大きく、判断に迷いやすい時期でもあります。
この記事では、
つわり中に起こりやすい脱水の原因やサイン、受診の目安、そして自宅でできる水分補給の工夫について、管理栄養士の視点と実体験を交えながらやさしく解説します。
今つらい思いをしている方が、少しでも安心して判断できるヒントになればうれしいです。
つわり中はなぜ脱水になりやすい?
つわり中は「食べられない」「飲めない」という状態になりやすく、知らないうちに体の水分が不足してしまうことがあります。
ここでは、つわり中に脱水が起こりやすい理由をわかりやすく解説します。
妊娠中はもともと必要な水分量が増える
妊娠すると、赤ちゃんに栄養や酸素を届けるために体の血液量が増えていきます。
血液の多くは水分でできているため、妊娠前よりも多くの水分が必要になります。
さらに、妊娠中は体温がやや高くなり、代謝が活発になることで汗をかきやすくなることもあります。
そのぶん、気づかないうちに体の水分が失われやすい状態になります。
そのため、普段と同じ生活をしていても、水分不足になりやすい状態といえます。
つわり中はとくに、水分補給を意識することが大切になります。
つわりで「飲めない・食べられない」が重なる
つわり中は、吐き気やにおいのつらさによって飲み物を受けつけなくなることがあります。
さらに食事量が減ると、食べ物から自然にとれていた水分も少なくなってしまいます。
「水はもちろん、食事もほとんど取れていない」という状態では、体に入る水分量が大きく減ってしまいます。
こうした状態が続くと、気づかないうちに水分不足(脱水)につながることもあるため注意が必要です。
嘔吐によって水分と電解質が失われる
吐いてしまうことが続くと、水分だけでなくナトリウムやカリウムなどの電解質も失われます。
電解質は、体の水分バランスを保つために重要な役割をしています。
失われた状態が続くと、
- だるさ
- 頭痛
- 吐き気の悪化
- めまい
などの不調につながることもあります。
「つわりが重くなった気がする」と感じる場合、実は水分や電解質の不足が影響していることもあります。
脱水は「気づきにくい」こともある
脱水というと「強いのどの渇き」をイメージするかもしれませんが、つわり中は必ずしもそうとは限りません。
吐き気が強いと、水分を欲しいと感じにくくなることもあります。
そのため、自分では大丈夫と思っていても、気づかないうちに水分不足が進んでいる場合があります。
「今日はあまり飲めていないかも」「少ししか飲めない日が続いているかも」と感じたら、早めに体調を振り返ってみることが大切です。
こんな症状は脱水のサインかも
つわりによる体調不良と脱水症状は似ている部分も多く、見分けがつきにくいことがあります。
脱水は急に重症になるというより、小さなサインが少しずつ現れることが多いといわれています。
「もしかして…?」と気づくための目安として、次のような変化がないか確認してみましょう。
尿の回数や色の変化
水分が足りていないと、尿の回数が減ったり、色が濃くなったりすることがあります。
- 半日以上ほとんど尿が出ていない
- 尿の色が濃い黄色〜茶色っぽい
- においがいつもより強い
といった変化が続く場合は、水分不足のサインかもしれません。
妊娠中はトイレが近くなることも多いため、「いつもより明らかに少ない」と感じたときは注意してみましょう。
だるさ・めまい・頭痛が続く
脱水になると、体内の水分や電解質のバランスが崩れやすくなります。
その影響で、
- 強いだるさ
- 立ちくらみやめまい
- 頭痛
- 集中しにくい感じ
などの症状が現れることがあります。
つわりの症状と重なりやすいため、「いつもよりしんどい状態が続いている」と感じたら、水分量も振り返ってみましょう。
口の中や唇の乾燥
のどの渇きを感じなくても、
- 口の中が乾く
- 唇がカサカサする
- 舌が粘つく感じがある
といった変化は、水分不足のサインのひとつです。
つわり中は「飲みたい」という感覚自体が弱くなることもあるため、体の小さな変化に目を向けることが大切です。
病院を受診する目安
つわり中は体調の波が大きく、「もう少し様子を見ても大丈夫かな?」と迷うことも多いですよね。
つわりの症状には個人差があり、多くの場合は自宅で様子を見ながら過ごせますが、水分がほとんど取れない状態が続くと、医療的なサポートが必要になることもあります。
ここでは、受診を検討する目安をやさしく紹介します。
※以下は一般的な目安であり、症状には個人差があります。
半日〜1日ほとんど水分が取れていない
あくまで目安にはなりますが、
- 水分をほとんど飲めていない状態が半日以上続く
- 飲んでもすぐ吐いてしまう
- 一口ずつしか取れず、量が増えない
といった場合は、無理に我慢せず相談を検討してみましょう。
「どれくらい飲めたか分からない」という場合は、コップ何杯分くらいかを目安に振り返ってみるのもおすすめです。
尿がほとんど出ていない
尿の量や色は、体の水分状態を知るサインのひとつです。
次のような状態は、脱水が進んでいる可能性があります。
- 半日以上尿が出ていない
- 明らかに回数が減っている
- 色が濃い状態が続いている
妊娠中は体調変化に気づきにくいこともあるため、「いつもと違う」と感じた感覚も大切にしてください。
日常生活が難しいほどつらいとき
- 起き上がるのがつらい
- 強いめまいやふらつきがある
- 水分を考えるだけで気持ち悪い
このように、生活に支障が出ている場合も受診の目安になります。
つわりは我慢するものと思われがちですが、必要に応じて点滴などのサポートを受けられることもあります。
迷ったときは「早めに相談」で大丈夫
「この程度で受診していいのかな」と迷う方も多いですが、妊娠中は早めの相談が安心につながります。
かかりつけの産婦人科に電話で相談するだけでも、今の状態に合った対応を教えてもらえることがあります。
無理に頑張り続けるよりも、頼れる選択肢のひとつとして考えてみてくださいね。
自宅でできる水分補給の工夫
つわり中は、「水分をとらなきゃ」と思うほどつらく感じてしまうこともあります。
大切なのは、一度にしっかり飲もうとすることではなく、“今できる方法”を見つけることです。飲めない日があっても、すぐに危険になるわけではありません。
「何を飲めばいいのかわからない」と感じる方も多いと思います。
つわり中でも比較的取り入れやすかった飲み物や選び方については、こちらの記事で詳しくまとめています。
▶︎つわり中の水分補給|これなら飲めた飲み物と避けたいもの
ここでは、自宅で無理なく取り入れやすい水分補給の工夫を紹介します。
少量ずつ、こまめに口にする
一度にたくさん飲むと、胃が刺激されて吐き気が強くなることがあります。
コップ1杯を飲み切ろうとせず、
- 一口ずつ飲む
- 数分おきに少量を口にする
- ストローや小さめのコップを使う
など、「負担を減らす飲み方」を意識してみましょう。
少しずつでも体に入っていれば、それも大切な水分補給です。
飲み物の温度を変えてみる
つわり中は、飲み物の温度によって飲みやすさが大きく変わることがあります。
- 冷たいほうがスッキリして飲める人
- 常温や温かいほうが楽に感じる人
など、感じ方は人それぞれです。
「この温度なら飲めるかも」と思える状態を探してみるのもひとつの方法です。
その日の体調によって変わることもあるため、無理に固定せず試してみてくださいね。
飲めるタイミングを大切にする
つわり中は、一日の中でも体調に波があります。
- 夜は少し飲める
- 起きてすぐなら大丈夫
- 外出後は飲みにくい
など、自分なりの「飲みやすいタイミング」が見つかることもあります。
飲める瞬間があれば、そのタイミングを逃さず少しずつ補給していきましょう。
完璧に飲めなくても、「今日は少し取れた」と思えることが大切です。
飲み物以外から水分をとる
どうしても飲み物がつらい日は、食べ物から水分を補うこともできます。
例えば、
- ゼリー
- 果物
- スープ類
- 氷をなめる
などは、比較的取り入れやすい場合があります。
空腹時間が長くなると吐き気が強くなることもあるため、少量でも口にできるものを見つけておくと安心です。
▶︎【妊娠中の間食どうしてる?おやつの選び方|管理栄養士ママの食べ方のコツ】
また、朝は特に体調が不安定になりやすい時間帯です。
「朝だけ飲めない・食べられない」という場合は、無理に通常の食事を目指さなくても大丈夫です。
▶︎【妊娠中の朝ごはん、何なら食べられる?食べやすいもの具体例まとめ】
経口補水液は「脱水が心配なとき」に
嘔吐が続いているときや、水分をほとんど取れない状態が続く場合には、経口補水液を取り入れる方法もあります。
経口補水液は、水分だけでなくナトリウムやカリウムなどの電解質も一緒に補えるように作られており、脱水時の水分補給を目的とした飲み物です。
ただし、日常的な飲み物として飲み続けるものではなく、脱水が心配なときの一時的なサポートとして考えるのがおすすめです。
味を濃く感じる場合は、少量ずつゆっくり口に含むようにすると飲みやすいこともあります。
水分がほとんど取れない状態が続く場合や、症状が強い場合は、早めに医療機関へ相談してください。
飲めるものが限られる時期だからこそ、“選択肢のひとつ”として知っておくと安心です。
まとめ|つわり中は「飲める方法」を見つけることが大切
つわり中の水分補給では、次のポイントを意識してみましょう。
- 少量ずつ、こまめに口にする
- 飲み物の温度を変えてみる
- 食べ物から水分をとる
- 飲めるタイミングを大切にする
- 脱水が心配なときは経口補水液を活用する
つわりの症状には個人差があり、「これなら必ず飲める」という正解はありません。
完璧に飲もうとせず、今の自分が受け入れられる方法を少しずつ見つけていくことが大切です。
つわりで水分が取れない状態が続く場合は、無理をせず医療機関へ相談してください。
以上、「おやこごはん日和」のつむぎでした🌿

