妊娠中にたんぱく質が大切と分かっていても、
「ちゃんと足りているのかな?」
「何を食べればいいの?」
「不足するとどうなるの?」
と、不安に感じることはありませんか?
たんぱく質は、赤ちゃんの体をつくる材料となるだけでなく、ママ自身の体を支えるうえでも欠かせない栄養素です。
その一方で、つわりや体調の変化によって食事量が減ったり、食べられるものが偏ってしまったりすることで、気づかないうちに不足してしまうこともあります。
私自身も、毎食たんぱく質をとっているつもりでも、実際に妊娠中に必要な量がとれているのか分からず、迷うことがありました。
この記事では、妊娠中にたんぱく質が大切な理由や必要量、食べ物の選び方、無理なく取り入れるコツについて、管理栄養士としての視点と体験をもとにやさしくまとめています。
無理のない範囲で取り入れながら、自分に合った方法を見つけていきましょう。
妊娠中にたんぱく質が大切な理由
妊娠中は、赤ちゃんの成長とともに、ママの体にもさまざまな変化が起こります。
その中で、たんぱく質は赤ちゃんの発育だけでなく、ママ自身の健康を保つうえでも大切な役割を持っています。
ここでは、妊娠中にたんぱく質が大切といわれる理由について、わかりやすく紹介します。
赤ちゃんの体をつくるため
たんぱく質は、赤ちゃんが成長するために欠かせない栄養素です。筋肉や臓器、血液など、さまざまな部分がたんぱく質からつくられています。
お腹の中で赤ちゃんが成長していく過程でも、体の土台をつくるためにたんぱく質が使われています。
とくに、妊娠中期から後期にかけては赤ちゃんが大きく成長する時期です。この時期に不足すると、発育に影響が出る可能性もあります。
そのため、妊娠中は赤ちゃんの発育を支えるためにも、たんぱく質を意識してとることが大切です。
ママの健康を保つため
たんぱく質は、赤ちゃんのためだけでなく、ママ自身の健康を維持するためにも欠かせません。
妊娠中は、血液量の増加や子宮の成長など、体に大きな変化が起こります。
たんぱく質は血液中のヘモグロビンの材料になるため、不足すると貧血につながることがあります。
また、赤ちゃんを育てるための子宮や胎盤も、たんぱく質によってつくられています。
さらに、体調を保つための基盤となる栄養素でもあり、産後の回復にも関わっています。
こうした変化に対応するためにも、体をつくる材料となるたんぱく質が必要になります。
不足すると体調に影響が出ることも
たんぱく質が不足すると、体をつくる材料が足りなくなり、体調に影響が出ることがあります。
例えば、
- 疲れやすさを感じる
- 体力が落ちやすくなる
- 貧血
- 筋力の低下
- 産後の回復の遅れ
などにつながることもあります。
妊娠中はもともと体に負担がかかりやすい時期でもあるため、無理のない範囲でたんぱく質を意識していくことが大切です。
妊娠中に必要なたんぱく質量
妊娠中は、赤ちゃんの成長やママの体の変化にともない、妊娠前よりも多くのたんぱく質が必要になります。
とはいえ、「具体的にどれくらいとればいいのか分からない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、妊娠中に必要とされるたんぱく質量の目安と、不足しやすい理由について紹介します。
妊娠中に必要なたんぱく質量の目安
妊娠中に必要なたんぱく質量は、妊娠していないときと比べて増えるといわれています。
妊娠していない成人女性の1日の目安は、約50gです。妊娠中は時期によって、必要なたんぱく質量が変わります。
| 妊娠期 | 週数 | たんぱく質の目安量 |
|---|---|---|
| 妊娠初期 | 〜15週 | 妊娠前と同じ (約50g) |
| 妊娠中期 | 16〜27週 | 妊娠前より +約5g /日 |
| 妊娠後期 | 28週〜 | 妊娠前より +約25g /日 |
妊娠中に必要なたんぱく質量が変わるのは、赤ちゃんの成長スピードに関係しています。
ただし、これはあくまで目安のため、必ず毎日増やさなければいけないと思う必要はありません。
まずは、普段の食事に卵や納豆などを1品少しプラスするイメージで考えてみるのがおすすめです。
不足しやすい理由
妊娠中は、必要量が増える一方で、たんぱく質が不足しやすい状態でもあります。
例えば、
- つわりで食事量が減る
- 炭水化物中心の食事になりやすい
- 食べられるものが偏る
といった理由から、気づかないうちに不足してしまうことがあります。
また、「毎食とっているつもりでも量が足りていない」というケースも少なくありません。
このようなことから、妊娠中は無理のない範囲で、少したんぱく質を意識して取り入れていくことが大切です。
たんぱく質を多く含む食べ物
妊娠中にたんぱく質を意識しようと思っても、
「何を食べればいいの?」
「どんな食品に多く含まれているの?」
と迷ってしまうこともありますよね。
たんぱく質は、さまざまな食品に含まれている栄養素です。
まずは、どのような食品に多く含まれているのかを知ることで、毎日の食事に取り入れやすくなります。
ここでは、たんぱく質を多く含む主な食品について紹介します。
たんぱく質を多く含む主な食品
| 食品 | 目安量 | たんぱく質量 |
|---|---|---|
| 鶏むね肉 | 100g | 約20g |
| 豚もも肉 | 100g | 約20g |
| カツオ | 100g | 約20g |
| サケ | 100g | 約20g |
| 卵 | 1個 | 約5g |
| 豆腐 | 100g(1/3丁) | 約5g |
| 納豆 | 1パック | 約10g |
| 無糖ヨーグルト | 100g | 約5g |
妊娠中におすすめ
肉類は、脂肪分が少なめの部位を選ぶのがおすすめです。鶏むね肉やささみ、豚肉や牛肉は赤身を意識してみましょう。
魚類は、サケやサバ、アジ、イワシ、サンマなどがおすすめです。一方で、マグロやカジキなどの大型魚は水銀を多く含むため、食べる量には少し注意が必要です。
卵や大豆製品、乳製品は、手軽に取り入れやすく、「少したんぱく質が足りないかな?」というときのプラスに便利です。
たんぱく質は、ひとつの食品に偏るのではなく、いろいろな食品から取り入れることが大切です。
たんぱく質を無理なくとるためのポイント
妊娠中は、たんぱく質が大切だと分かっていても、毎日の食事でしっかり取り入れるのは難しいと感じることもありますよね。
体調や食欲の変化によって、食べられる量や内容が変わることもあり、「思うようにとれない」と感じてしまうこともあるかもしれません。
だからこそ大切なのは、「無理なく続けられる形で取り入れること」です。
ここでは、たんぱく質を日々の食事に取り入れるためのポイントについて紹介します。
1品プラスするイメージで無理なく取り入れる
たんぱく質は大切と分かっていても、どう取り入れればいいか迷ってしまうこともありますよね。
そんなときは、普段の食事に「1品プラスする」イメージで考えると、無理なく取り入れやすくなります。
例えば、
- 朝食にヨーグルトをプラスする
- ごはんに納豆を合わせる
- サラダに蒸し大豆やゆで卵、ツナを入れる
- スープや味噌汁に豆腐や卵を入れる
といったように、できることから少しずつ取り入れていくだけでも十分です。
さらに、たんぱく質を効率よく活用するためには、ビタミンB6を含む食品と一緒にとることも意識してみるとよいでしょう。
ビタミンB6は、たんぱく質の代謝をサポートする働きがあります。
例えば、バナナ、さつまいも、鶏肉(鶏むね肉やささみ)、マグロ、サケななどの食品に多く含まれています。
間食もうまく活用する
1回の食事でしっかりとるのが難しいときは、いつもの間食を活用して、たんぱく質量を増やすのもおすすめです。
- ヨーグルトやチーズ:手軽に食べられて、カルシウムも豊富
- 素焼きナッツ:少量でも満足感があり、手軽に取り入れやすい
- ゆで卵::朝ごはんにプラスしたり、間食として取り入れるのもおすすめ
「3食しっかり」にこだわりすぎず、食べられるタイミングで少しずつ取り入れることも大切です。
体調に合わせて取り入れ方を工夫する
妊娠中は、つわりや体調の変化によって、食べられるものや量が日によって変わることもあります。
「食べなきゃ」と思っても、思うように食べられないと感じることもありますよね。
そんなときは、食べられるタイミングや形を工夫しながら取り入れていくことが大切です。
例えば、
- 体調のよい時間帯に少ししっかり食べる
- 朝は軽めにして、昼や夜で補う
- スープや味噌汁にして食べやすくする
- ヨーグルトなど、さっぱりしたものを選ぶ
といったように、自分にとって食べやすい方法を見つけることで、無理なく続けやすくなります。
実際に私が意識していたこと(体験)
妊娠中は、たんぱく質が大切だと分かっていても、毎日の食事で意識して取り入れるのは思っていた以上に難しいと感じることもありますよね。
私自身も、朝食や昼食でのたんぱく質量が少ない日が多く、「このままで大丈夫なのかな」と思うことがありました。
そんな中で、「無理なく続けるにはどうしたらいいか」を考えながら、少しずつ食事のとり方を工夫していきました。
ここでは、私が実際に意識していたことについて紹介します。
完璧にやろうとしない
たんぱく質を意識し始めると、
「毎食しっかりとらないと」
「バランスよく整えなきゃ」
と、つい頑張りすぎてしまうことがありました。
ですが、妊娠中は体調の波もあり、毎日同じように食べることが難しい時期でもあります。
そのため、「できるときに少し意識する」くらいの気持ちで取り組むようにしてから、気持ちが楽になりました。
取り入れやすい“定番”と「1品プラス」で続けやすくする
「何を食べればいいか分からない」と感じることが続くと、それだけで負担になってしまうこともあります。
そのため、私の場合は、
- 毎朝、ヨーグルト+バナナを食べる
- パスタやうどんのときには、卵、納豆、しらすなどをプラスする
- 味噌汁やスープに豆腐や卵を入れる
- 調理不要のたんぱく質をストックしておく(豆腐、納豆、ツナ缶、サバ缶など)
など、日常的に取り入れやすいものをいくつか決めておき、迷わず選べるようにしていました。
毎日のメニューの中で定番を決めておくだけで、たんぱく質について悩むことが減り、気持ちも少し楽になりました。
体調に合わせて柔軟に考える
私はもともと朝食や昼食でたんぱく質が不足しがちで、妊娠中は体調の波もあり、「思うように食べられない」と感じる日もありました。
そんなときは、「また明日、食べられるときに調整しよう」と考えるようにして、毎日の食事で足りないことがあっても無理をしすぎないことを大切にしていました。
また、食べたいのに調理が負担に感じるときには、市販品を頼るようにしていました。コンビニやスーパーなどで、ゆで卵やサラダチキンなど、手軽にたんぱく質をとれる食品を取り入れることもありました。
体調に合わせて柔軟に考えることで、食事への負担も少し軽くなったように感じています。
まとめ
妊娠中は、赤ちゃんの成長やママの体の変化にともない、たんぱく質が不足しやすい時期です。
「しっかりとらなきゃ」と思うほど、不安やプレッシャーを感じてしまうこともあるかもしれません。
ですが、毎日の食事で大切なのは、「完璧に整えること」ではなく、「無理なく続けられること」です。
たんぱく質を意識するうえでは、
- たんぱく質を多く含む食品を知る
- 毎日の食事に1品プラスする
- 間食も上手に活用する
といったことを、できる範囲で少しずつ取り入れていくことがポイントになります。
また、妊娠中は体調や食欲に波があるため、「思うようにできない」と感じる日があっても問題ありません。
できていないことに目を向けるのではなく、「できていること」に目を向けることも大切です。
無理をせず、自分の体調に合わせながら、「これならできそう」と思えることから少しずつ取り入れていけると安心です。
以上、おやこごはん日和のつむぎでした🌿




